著者:雨瀬 シオリ
- あらすじ
答えのない問いーー。
善く生きるとはなんなのか。生徒と共に悩み、生徒と共に考える。生徒達が掴んだそれぞれの生き方のヒントとはーー!?
生きづらさを抱えた生徒に“倫理”を通して寄り添う教師物語第6巻!!
- おすすめポイント
・最善であるかは分からないが、最善であろうとする姿勢。思春期にぶつかる難関・難問への解答。作者と主人公が一生懸命、心を尽くして描かれているのがよく伝わってくる作品。
毎回考えさせられる高柳先生の授業。お仕着せの様な「多様性」ではなく、身近に感じられる生徒達の心と体の問題が、そこにあります。
大変触れにくいデリケートな問題に、高柳先生はきちんと向き合っているので、生徒達の心に届くのだと思います。
中盤の狂犬の様な生徒にも、正面から向き合う先生の姿に感心します。自分なら絶対無理ですね。
あのような生徒に、対応できるカウンセラーに到達しうることは、現実にどれだけあるでしょうか?
世の中的には教師失格と自ら言う高柳先生の生き方から、今後も目が離せません。
- おすすめしたい他作品
・BEASTARS
<完結済>肉食獣と草食獣が共存する世界。
希望も恋も特有の不安もあるこの世界で繊細な狼である主人公が青春していく物語。
「倫理」という題材で考えたときに最初に頭に浮かんだ作品が本作でした。心情の細やかな描写、独特の世界で起こる様々な事件、いろいろと考えさせられる本作もおすすめです。
・エチカの時間
<完結済>「倫理」繋がりでおすすめしたい作品です。
"トロッコ問題が現実に発生したら"、そんな究極の倫理ゲームから始まる作品です。
このテーマ自体は独特で面白いのでおすすめします。