- あらすじ
リコ、レグ、ナナチの三人が辿り着いた深界六層“成れ果て村”。
離れ離れになった仲間二人を探す途中、リコは村の端の『目の奥』と呼ばれる場所で、捕らわれの女性・ヴエコと知り合う。ナナチを取り戻すべく、ファプタの素性を尋ねるリコに対し、かつての三賢・ヴエコは村の成り立ちに関わる、壮絶な過去を語り始めるーー。
隊長のワズキャンのもと、過酷な冒険を続けたガンジャ隊の末路とは…!?
欲望と諦観が入り混じる大冒険活劇、第八巻!!
- おすすめポイント
・読み終わった後に表紙を見ると辛くなる。ヴエコから成れ果て村の成り立ち、三賢やファプタとは何者なのか。衝撃的で絶望的で救いがありませんが、先を見ずにはいられない蠱惑的な魅力に溢れてます。
村の成り立ち、ヴエコやファプタらの過去をめぐる物語。
ヴエコ、気の弱そうな人という印象しかなかったが壮絶な過去を抱えている。恐ろしい闇をのぞいてしまったが、まさに真の闇の中に見える光。
かっこよかったベラフも狂気に染まり、変わらない雰囲気のワズキャンもこの状況を生み出した元凶でもあるが、彼の判断がなければ全員死ぬしかなかったのではないかとも思うし難しい。
人の形をしていたものが人ならざる存在に変わってしまうのもアビスの狂気。これを知ったうえで、ここから現代の物語がどう進んでいくのか想像がつかない。
1ページめくったら地獄、その次のページも地獄。それでも先を見ずにはいられない蠱惑的な魅力に溢れてます。
- オススメしたい他作品
ちょっとの喜びあり、ちょっとのスリルあり、悲しみがあり、別れがあり、幸せがある。
6巻という短い物語でありながら、最終巻までを通して物事の価値観や人生を振り返るような作品。
あらすじ
文明が崩壊した終末世界。ふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って広大な廃墟をあてもなくさまよう。
日々の食事と燃料を求めて移動を続ける、夢も希望もない毎日。だけどそんな「日常」も、ふたり一緒だとどこか楽しそう。一杯のスープを大事に飲んだり、まだ使える機械をいじってみたり……何もない世界だからこそ感じる想いや体験に出会える、ほのぼのディストピア・ストーリー。
何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。
死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。
これは自分を獲得していく物語。