- あらすじ
「妖怪が見える」という秘密を抱えた少年・夏目。祖母にあたるレイコから「友人帳」を受け継ぎ、妖怪たちに名前を返す日々を送っている夏目。
ある日、祓い屋一門の当主・的場からの手紙を受け取った夏目。ところが、読む前にそれを無くしてしまう。内容がわからず不安を覚える中、的場本人が現れた！彼の目的とはーー!?
夏目と友人・西村＆北本の出会いや交流を描いた特別編2話も収録。
癒されあやかし契約奇談！
- おすすめポイント
・夏目君を包む暖かい人達、夏目友人帳らしい物語の13巻。
今回は、的場一門を狙う妖かし退治に、夏目がかりだされます。相手は、人の顔によりつき、その相手を操る妖怪。それが的場と対立する組織の誰かに取り付いて、増殖しているようで、的場もなかなかその誰かを見極められずに罠にかけようという段取りなのですが…。
今回の話の見どころは、夏目と的場、夏目と名取の関係の微妙な変化ですかね。
今までは夏目側からみれば、名取は親しみやすく妖かし達のことについても何でも相談できるポジションで「いい人」。逆に名取は誰でも利用するし、妖かしについても人とも思わない、使い捨ての感覚をもった「嫌な人」というラインでハッキリしていました。しかし、夏目との交流から、名取のその価値観であったり見え方が変わりつつあるのかなという気がします。
後半2話は、夏目の友人の西村、北本のエピソード。夏目をめぐる優しい友人達の話で、ほっと心温まりまるエピソード。
夏目友人帳らしい雰囲気のお話で、いい意味で少女漫画の繊細さや切なさが堪能できるお話でした。
- オススメしたい他作品
・百鬼夜行抄
主人公の飯嶋律(いいじまりつ)は、今は亡き祖父・飯嶋蝸牛(いいじまかぎゅう)から不思議な力を受け継いだ。それは、普通の人間には見えない妖魔を見る力。しかし、見えるだけで他には何の力もない。そんな飯嶋律と、さまざまな妖魔との出会いが織り成す魅惑的な不思議絵巻。
「夏目友人帳」を大人向けにした感じの漫画です。昔、私の母が読んでいたのがキッカケでハマりました。中学生の頃の自分では、一回読んだだけでは内容が上手く理解できず、何度も何度も読み返してのめり込んでいった作品です。
田舎に暮らす静流（しずる）と瑞生（みずき）の仲良し姉妹は、他者には見えない妖怪を「見ることのできる力」と、「憑依される力」を持っていた。拝み屋の祖父の助力のもとで、もっけ＝勿怪や自然と人間との共存を軸として、二人は成長していこうとする、ほのぼのモノノケ物語。
姉妹（瑞生・静流）が助け合う姉妹の美しい物語の作品です。
入口に大きな柳の木がある骨董屋「雨柳堂」。そこへ集まるのは、様々な“想い”を持った品々。骨董と人の織りなす愛情と因縁。主人の孫息子・蓮は、それらの“想い”を感じ取る不思議な力を持っていた…。
骨董につく物の怪や、あやかし達のお話。主人公が魅力的で、骨董にまつわる不思議が雰囲気良く描かれています。読み出すと止まらない面白さがある作品。
