コミックマッチング

漫画紹介ブログです。「この作品が好きなら、あの作品もおすすめしたい」そんな思いからスタートしています。

チ。―地球の運動について― 4巻 あらすじとオススメしたい他作品

著者:魚豊
  • あらすじ

どれだけ絶望すれば、人は救われるのか?

「天動説」の大家・ピャスト伯から研究を託されたバデーニは、「地動説」証明へとさらに没頭する。一方、オクジーは一連の体験を物語として執筆し続けた。

それぞれが希望を胸に行動する中、圧倒的絶望が音も立てずに彼らの元へと忍び寄るーーー

眼を塞げ、耳を塞げ、凡庸であれ。それこそが知性に対抗する唯一の手段だ。

  • おすすめポイント

・「チ」で「チ」を結ぶ物語。私達は本当に「知」っているのだろうか。正しいだとか間違いだとかはただの思い込みかもしれない。緊迫感のある映画を観たような気分で、ハラハラしながら読める4巻。
オクジーとバデーニが地動説を解き明かすまでのお話。

また、最後にオクジーが地動説を、地球にある感動を信仰し、地獄を選び行動するまでが描かれている。世の中を変えるのに必要なものは「知」だと明言するバデーニ。

一方で、世の中の秩序を守り、維持していくために必要なものは「血」だと明言するノヴァク。世界を変えるモノはいつも「知」を欲し、託し、託されて新たな文明を築く。

地球の理を追求する男、信仰に隠された真実を求める男、知識を発信する決意を持った男。真実を言葉にして女として発表したい彼女。異端審問官という存在。統治者達の振るう暴力。及ぼす恐怖。

地球が回っていようがいなくても、困るやつなんかいないのは、案外。今も昔も変わらないのかもしれないけれど。真実を追求する、理へ触れようとするのを。ひとがつくったものが、阻害する、殺す、世界を誑かすのは、如何なものか。

鳥の視点はないセカイ。しかし、触れた事実を。流れたチを。蔑ろには出来ないんだ。

  • おすすめしたい他作品

・ヒストリエ

舞台は紀元前。奴隷の身分にありながら、豊かな教養と観察眼、判断力、そしてそれらを駆使して行動を起こす度胸を兼ね備えた、不思議な青年・エウメネスがいた。

偉大なる哲学者・アリストテレスの逃亡を助けながら、彼が目指したのは、「故郷」と呼ぶカルディアの街…。のちにアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描いた歴史物語。

本作も人々の思想と魂に触れ、読むにつれて引き込まれていく作品。

・JIN―仁―
<完結済>主人公の南方仁は東都大学附属病院に勤める脳外科医である。ある日、彼が頭部裂傷の緊急手術を執刀した患者が、病院を脱走しようとする。患者と揉みあう内に仁はなんと幕末の1862年にタイムスリップしてしまった。電気も消毒薬も抗生物質もない世界で、医師・南方仁の戦いを描いた作品。
 
設備や薬のない中、懸命に命を救おうとする仁のひたむきさ、日本を心から思って命をかけていた幕末志士の生き様に心打たれる物語です。
 
御覧頂き有難うございます。もし良ければ、下のタグから応援をお願致します。私が記事を投稿していく原動力になります!
にほんブログ村 漫画ブログへ