- あらすじ
闇に閉じ込められたダイダは、どこまでも続く無の脅威に絶望するも、希望を捨てずにいた。
一方、ミランジョはヒリングを殺すべく画策するが…。
ボッジの優しさを垣間見る描き下ろしも収録の第5巻!
- おすすめポイント
・魅力的な主人公を取り囲む魅力的な人々の群像劇!美しい美しい、人間讃歌の物語と展開に目が離せない。生きとし生けるものの全てはとても素晴らしいんです、と問いかける物語。
ボッスはヒリング暗殺に加担しているのだが、どうもミランジョと不倫しているような雰囲気。でも、王様なんだから何人妃がいてもよくないか。
ミランジョが暗闇の世界でダイダと会ったが何か深い因縁がありそう。
ダイダは暗闇の世界でボッジの不安がこんな感じなのかと思ったりして気持ちが通じ合う雰囲気。
また、ボッジを弱者として見下していたが、街で見かけた3重苦の男の事を思い出し、もしかしたらボッジたちは自分より強いのではないかとベビン達に諭されたことを思い出す。
憎まれ役だったダイダの内面的な成長の描き方がうまいと思った。
「俺だったら即自ら命を断つ!」と豪語したダイダに、「それは同じ境遇なら生きていく自信がないということですか?」の一言、すごく刺さった。
誰かを弱者だと思うのは、自分には勇気が無いからなのかもしれない。
どーしようもないやつだと思っていたダイダも己と向き合い始める。
ミランジョの話がかなりエグそう。
- おすすめしたい他作品
・火の鳥
<完結済>「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」。
様々な表現にチャレンジしている部分もあり、ストーリーでも演出面でも非常にクオリティが高い。手塚治虫の代表作の名に恥じない完成度。
生に執着する人間たちの様子が描かれており、 人間社会の風刺や史実を活かした造りが面白い作品。
・とつくにの少女
新たな人外×少女の物語、始まるーー。分かたれる世界でも、繋がり合う心。 昔々、遠く遥けき地に二つの国ありてーー。
触れると呪われるという異形の者棲まう『外』と、人間が住まう『内』で分かたれた世界。本来であれば、交わらぬはずのふたりが出会った時、小さな物語が密やかに動き出す。これは朝と夜ーーその深い断絶の宵に佇む、ふたりの御伽話……。
絵本感覚の漫画です。中世のヨーロッパのような雰囲気で、静かな展開と人外もの、ファンタジーとミステリーが合わさった今までにない感じのストーリーです。
少女がすごく可愛い。せんせと少女のこれからの展開に目が離せません。