- あらすじ
王族の長男で、巨人の両親を持ちながらも、自身は体が小さく、短剣すらまともに振れないほど非力な王子ボッジ。
しかも耳が聞こえず、言葉が話せないボッジは、周りからは次期王の器ではないと噂され、どこか空虚な毎日を過ごしていた。
しかし、ひょんなことから心が通じる「カゲ」という友達を得て、人生が輝き始める。
描き下ろしもたっぷり収録の第1巻!
- おすすめポイント
・悲しい事にも全て人としての想いがあるという立ち位置で書かれていて、非常に作者の徳が高い。これが人間の魅力だ、と感じるし、その確信に共感したくなる。
耳が聞こえないから口も利けなくて、極度に非力で子供用の剣すら振れないから家来からも国民からもバカにされているが、読唇術で実は皆の思いを知っており、それでも平常心を装っているけなげな王子が主人公。
涙なしには読めぬ名作。
ボー王国のお抱え暗殺団・影の一族を没落させ狩りたてたゲスラン宰相の狙いとは!??
才能溢れる腹違いの弟も、その母もどう見ても悪い顔をしているが、果たして…。
これはお薦めです面白い!! 大人も読める童話のような作品。
- おすすめしたい他作品
・火の鳥
<完結済>「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」。
様々な表現にチャレンジしている部分もあり、ストーリーでも演出面でも非常にクオリティが高い。手塚治虫の代表作の名に恥じない完成度。
生に執着する人間たちの様子が描かれており、 人間社会の風刺や史実を活かした造りが面白い作品。
・とつくにの少女
新たな人外×少女の物語、始まるーー。分かたれる世界でも、繋がり合う心。 昔々、遠く遥けき地に二つの国ありてーー。
触れると呪われるという異形の者棲まう『外』と、人間が住まう『内』で分かたれた世界。本来であれば、交わらぬはずのふたりが出会った時、小さな物語が密やかに動き出す。これは朝と夜ーーその深い断絶の宵に佇む、ふたりの御伽話……。
絵本感覚の漫画です。中世のヨーロッパのような雰囲気で、静かな展開と人外もの、ファンタジーとミステリーが合わさった今までにない感じのストーリーです。
少女がすごく可愛い。せんせと少女のこれからの展開に目が離せません。