- あらすじ
さらなる深界六層を目指し、大穴『アビス』の深窟を続けるリコとレグ、そしてナナチ。前線基地に辿り着いた三人の前に、悠然と立ちはだかったのは黎明卿・ボンドルドであった。
死力を尽くし打倒せんとするレグに対し、ボンドルドは圧倒的な力を見せていくーー。
一方、リコ達と一緒に冒険することを切に望んでいたプルシュカ。しかしその思いもむなしく、ボンドルドの恐ろしい実験の対象となり…。
愛情と憎悪が入り混じる大冒険活劇、第五巻!!
- おすすめポイント
・ボンドルド、悪意と言える物がないのにこの所業。凄まじいです。そして訪れる奇跡。可愛い絵柄に、心抉るストーリー!
ボンドルド側の描写のおかげで、彼の研究者としての純粋さを感じ、嫌悪感ではない感情が残ったのが救いです。
ボンドルド卿の恐るべき研究の成果と、決着。
カートリッジの仕組みは残酷すぎるが、これも狂気の愛の力。プルシュカへの愛も本物ではあるのだろうが色々間違えてしまっていて、それでも悪意はなさそうなのがこの人物(というか存在)をより度し難いものとしている。
全ては夜明けという未来のため、そのために子供の未来を摘み取るのはどうかしているが、それでも我々はこの人物になぜか惹かれる。
表紙絵のように旅に出ることは叶わなかったが、プルシュカとの友情は、悲しいが白笛という形で残り続け、絶対に忘れられない記憶として共にあり続ける。
今のところ、最も心が抉られてるいるかもしれない…色々削られる。
- オススメしたい他作品
ちょっとの喜びあり、ちょっとのスリルあり、悲しみがあり、別れがあり、幸せがある。
6巻という短い物語でありながら、最終巻までを通して物事の価値観や人生を振り返るような作品。
あらすじ
文明が崩壊した終末世界。ふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って広大な廃墟をあてもなくさまよう。
日々の食事と燃料を求めて移動を続ける、夢も希望もない毎日。だけどそんな「日常」も、ふたり一緒だとどこか楽しそう。一杯のスープを大事に飲んだり、まだ使える機械をいじってみたり……何もない世界だからこそ感じる想いや体験に出会える、ほのぼのディストピア・ストーリー。
何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。
死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。
これは自分を獲得していく物語。